ふすま紙には様々な柄があります。
自然の景観や草花を描いたもの、古来から伝わるおめでたいもの、伝統的な文様を用いたもの、モダンなものなど、
種類ごとに分けて紹介いたします。
用途や環境に合わせて、お好みでお選びください。
山岳や河水など、自然の景観を描いたものです。
険しい山、なだらかな渓谷、流れる大河、どこか懐かしい故郷の風景など
荘厳な景色から神秘的な自然の美しさまで、幅広くございます。
水墨画の技法を使って描かれています。
細やかな墨線や、墨のぼかしで濃淡・明暗などを表現し、
主に自然の景色が描かれています。
はるか彼方まで連なる山々は、季節や時間により様々な表情をみせてくれます。
雲霞にうかぶ姿、青々と連なる峰、黄金色に染まる姿など、
柔らかく深みのある色合いで描いています。
立ち並ぶ樹木がはるか彼方まで広がり、
木々の息吹や風のざわめきが聞こえてくるような絵柄です。
日常の疲れを癒し、リラックス効果を住空間にもたらしてくれます。
霞は現れては消えることから「永遠」の意味があり、
雲は瑞雲、祥雲など「良いことが起こる前兆」と言われていて
どちらもおめでたい柄です。
古来より慶事・吉祥のシンボルである、松・竹・梅の3つを揃えた文様です。
寒さの厳しい真冬でも力強く葉や花をつける植物の組み合わせ「歳寒三友」として、
おめでたい時に使われ尊ばれています。
松は常緑樹で真冬であっても緑色の葉を保ち、
砂地や岩だらけの厳しい環境でも育ちます。
また、千年の樹齢を保つことなどから
「不老長寿」の象徴として吉祥文様とされています。
真っ直ぐと天に向かって伸び、一年を通じてみずみずしい青い葉をつけ
冬の寒さでも色褪せず生命力の象徴と言われています。
「永遠」「不老不死」として吉祥文様とされています。
早春に芳しい香りをはなって咲く梅の花は、厳しい寒さの中、一番に春の訪れを知らせてくれます。
逆境に耐え忍ぶことから忍耐力や生命力、
実をたくさんつけることから子孫繫栄の象徴とされる吉祥文様です。
扇の形は末が広がることから(末広がり)
物事が先へいくほど良くなる、拡大すると言われ縁起の良い吉祥文様です。
扇の中には菊や桔梗など、秋の花々が描かれています。
弓なりの半円形の線が、幾十にも折り重なって描かれている模様です。
霞や雲、花などの模様がぼかしで入ったり、総模様として全体的に描かれているものもあります。
シンプルでいて上品な仕上がりになる為、ふすま紙の柄でよく使われています。
日本人に馴染み深い秋桜、牡丹、菊、蘭、桔梗など花名のはっきりしたものから、
道端にひっそりと息づく名もない草花まで、
優雅で優しいイメージを持つ草花を繊細に美しく描いています。
古くから愛され、日本を象徴する花「桜」。
毎年美しく咲き誇る姿から「華やかさ」や「繫栄」、
一斉にたくさん花を咲かせることから「豊かさ」を意味すると言われています。
笹の葉で小鳥が戯れている様子や、鶴が優雅に飛び立つ姿が描かれています。
鶴は長寿を表す、吉祥の鳥とされています。
引手部分に模様があることから「引手帯模様」とも言われています。
引手付近の汚れが目立たない帯柄は、昔から親しまれています。
衣服の生地のような風合いをイメージして作られた柄です。
綿や麻のような親しみやすさや
自然素材の織物ならではの、ぬくもりが感じられます。
単純な図形を連続して組み合わせ、配列を展開していく幾何学模様の柄になります。
和風ながらもモダンで新鮮な雰囲気になり、どんな空間にもすっと馴染むデザインです。
色合いは白を基調としたオフホワイトですが、
生成りのような風合いのもの、茶や黄系などが混じった暖色系のもの、やや青みがかった寒色系などがあります。
糸の太さや細さ、天然素材を使用した糸など、種類によっても印象は大きく変わってきます。
住空間にあわせて、多くの種類の中から選ぶことができるのも魅力の一つです。